ご来店ありがとうございます。
本日、2018年4月20日、新刊『数式組版』の発売を開始しました。紙書籍については、近日中に書店様の店頭でもお求めいただけるほか、4月22日に秋葉原UXで開催される技術書典4でも発売を予定しています。
カバー装丁だけでも(一部の人には)わくわくするような本が出来上がってきました。
カバーをめくると、がらっと雰囲気が変化するかっこいい装丁となっています。
『数式組版』という飾り気のないタイトルどおり、本書は、TeXなどの特定のツールで数式をどう表現するかを解説した本ではありません。むしろ、科学技術の正確な伝達にとって不可欠な「数式」という表現の正体をきちんと体系化し、それを紙面などに再現するための理論を詰め込んだ本です。
では、なぜそのような理論を本書を通して知る必要があるのでしょうか。その答えは、著者の木枝さんによる序文の次の文章に要約されています。
数式表現は,科学技術を記述するうえで根幹となる手段である.これは,
古今東西に亘って組版結果が同じであることが望まれるという意味である.
「科学技術を記述するうえで根幹となる手段」は、一義的には職業として組版に携わるプロに求められるスキルです。したがって、本書の主な対象読者は、組版のプロになります。しかし、「科学技術を記述するうえで根幹となる手段」を知ることは、それを読みとる側に立つすべての人にとっても、等しく重要なスキルであるはずです。そのようなわけで、ラムダノートでは、この一見すると組版のプロ向けに書かれた本を「組版された数式を読み書きするすべてのプロフェッショナル」にお勧めしたいと思い、そのような気持ちで編集、出版いたしました。ぜひお手にとってご覧いただければと思います!